ARGOの「プラトレ」

通る企画書を作るために。プランニングのトレーニング

プラトレ

プランナーの寿命

私が広告の世界に入ったのは30代半ば、1988年だった。当時はまだプランナーという言葉はほとんど使われておらず、とりあえずコピーライターとして地元の広告代理店に入社した。企画書も「書く仕事」という理由でコピーライターが担当することが多く、訳がわ…

タレントパワー

広瀬すずが出演している目薬「マイティア」のコマーシャル。 単純に、彼女がコマーシャルソングをアカペラで歌っているだけのCMなのだが、その歌い声がなんとも言えず可愛くて思わず聞き入ってしまう。 ♩ソフトでもハードでも、コンタクトレンズをいれたま…

ネタが尽きたか?

CM好感度調査で、ずっとトップを走っていたソフトバンクの白戸家を抜いて、auの英雄編が1位になったという記事を見た。桃太郎・金太郎・浦島太郎の3人の「昔話の英雄=au」として起用したらしいが、白戸家のCM同様、最初は「人気タレントを大勢起用す…

東京一極集中の弊害

ひと頃、大手企業の中には、各エリアの販売会社や支社が販促展開を担当し、テレビCMまでエリア単位で制作していたところが何社かあった。各エリアで起用しているタレントが違ったり、今から見れば、何と贅沢で効率の悪い販促だなぁと思う人もいるかもしれ…

嘘をつかない騙し方

「騙し方」というと物騒な話になるが、仕事の上での商談や企画書、プレゼンテーションなどで相手を説得する際には、「嘘にならない騙し方」のテクニックを使うことが多い。嘘をつくのはルール違反だが、相手が納得するような見せ方をすることはビジネスでは…

ねばねば発想

何年か前の私は、自分で決めたことはやらねばいけない、引き受けた以上なんとしてでもやらねばならない。そんな「ねばねば発想」にとりつかれていた。1年に150冊以上の本を読むと自分で決めた時も、いつからか「本も読まねば」という発想に変わっていた…

100通り考える

テレビでベテランの板前にインタビューしていた。大将曰く「玉子料理でも魚料理でも、ひとつの食材で100の料理を作れなくては一人前とは言えないですよ」放送作家教室に通っていた頃、同じことを言われた。同じシチュエーションで100個のコントを考えなさい…

プランナーという職業

私が広島に帰って地元の広告代理店に勤めるようになったとき、入社時の肩書はコピーライターだった。最初のうちはチラシのコピーやラジオCMなど、それなりの仕事が多かったのだが、広島にもマンションブームの波がやって来て、分譲マンションを販売するた…

家庭内マーケティング

初めてのクライアントと仕事をする時、その市場の概要を全く知らないことがある。日頃から情報感度を高めようとしていたとしても、知らないことがたくさんあるのは当然だ。そんな時に一番手っ取り早い方法として、家族に話を聞く『家庭内リサーチ』をオスス…

のんき思考

自己啓発書を一冊でも読んだ人なら、プラス思考や積極的に考えることがいかに重要か知っていると思う。マイナス思考からは何も生まれない。前向きに考えてこそ夢に近づくことが出来る。ただプラス思考にも落とし穴がある。無理矢理プラスに考えようにすれば…

99%の魔力

洗剤とか入歯洗浄剤などのCMで「99%とか99.9%除菌」という表現を良く目にするが、99%と言う数字を聞いて、逆に「何匹のバイ菌が残るのだろうか」と考えてしまうのは私だけだろうか。 バイ菌というものは通常「億」単位で存在する。仮に1億匹のバイ菌が…

新しい靴

新しい靴を履くと、必ずと言って良いほど靴ズレが出来る。時にはかかとの皮がすれて血が滲むこともある。革靴だけでなく、サンダルでも、時にはスニーカーでさえ出来る。足の痛みは1週間くらい続くが、我慢して履き続けているとやがて靴が足に馴染んでくる…

チャンスの女神

『チャンスの女神には後ろ髪がない』と言われている。それだけチャンスを捕まえるには敏感でなければいけない、時期を逸せば捕まえるのが困難だという例えだが、この言葉を聞くたびに、後ろ髪を刈り上げた女神の姿を想像して笑ってしまう。 女神と言うからに…

知らないままで放置しない

昔、昭和の怪物といわれていた江川卓投手にインタビューしたことがある(実際にインタビューしたのはラジオ局のアナウンサーで、私は質問項目を考えただけだが、収録現場には立ち会った)。その時に色々と江川投手のことを調べたのだが、スポーツ部の記者か…

理論武装

広告は芸術ではない。もちろん広告の芸術性を否定するつもりはないが、若いデザイナーの中には勘違いしている人も多く、企画意図を全く無視して自分のセンスだけに頼った広告を作ってくることがある。 何故この写真を使ったのか?何故こんな色を使ったのか?…

情報は獲りに行くもの

大学生になって東京に出た時、新聞勧誘を断りきれなくて読売新聞を1ヶ月だけ購読したことがある。広島にいた時は地元紙である中国新聞と朝日新聞を読んでいた。熱烈なカープファンであると同時にアンチ巨人だった私には、巨人の記事しか載っていない(実際は…

企画書は紙芝居だ

プランナーとして独立するキッカケを与えてくれた大手広告代理店の支社長に「企画書の究極のカタチは紙芝居だ」と教えて頂いたことがある。1頁にあまり多くの情報を詰め込み過ぎれば、それだけで読む気をなくすと言われた。言われてみれば確かにそうだ。 ひ…

グラフの作り方

データと同じように客観的な数字を分かりやすく見せるために、グラフを使って説明することがある。Excelを使えば色々なグラフを簡単に作ることができるので、パソコンに慣れた人ほど「凝ったグラフ」を作る傾向がある。私もそうだったから、あれこれ凝りたい…

数字のマジック

数字と言うものは不思議な力を持っている。約半数と言うよりも「52.7%がこう思っている」と具体的な数字を用いた方が説得力を増す。視聴率20.1%と19.9%とでは雲泥の差があるように見えるが、標本数が600で世帯視聴率が20%の場合、標本誤差は±3.3%(ビデオリ…

CMを見たら企画書を想像する

街の中にあるものは全て誰かが考えて作ったものだ。中でもテレビCMは、制作費に加え電波料という多額の費用が必要になるため、ひとりの考えで作れるものではない。社内で企画を立てるにせよ広告代理店に依頼するにせよ、責任あるポジションにいる人にプレ…

本屋さんの定点観測

世の中の変化や動きをつかむ手法のひとつに「定点観測」というものがある。場所を決めて、定期的に変化をチェックして行く手法だ。新聞や雑誌の記事を入念にチェックしておけば必要ないと言われれば返す言葉もないが、毎日記事とにらめっこをするよりも遥か…

企画書の基本構成

すべての企画書は、大まかに分けて、①企画意図、②企画内容、③予算&スケジュールという3つの要素から成り立っている。 ③の予算&スケジュールは、営業など他部署との調整が必要になってくるので、企画書を作る時に自分の頭だけで作れるものは企画意図と企画内…

キカクのキ

企画を立てる人のことをプランナーと呼ぶ。私の名刺にも「プランナー」と言う肩書を書いているのだが、自分の名刺を使うよりことより、一緒に仕事をしていた広告代理店の名刺を使うことの方が多かった。(今は社員でもない人間に自社の名刺を持たせるようなこ…

街には企画が溢れてる

世の中に存在するMONOは、すべて誰か意図や目的を持っ作ったものだ。街に溢れる看板や広告物はもちろん、何気なく書かれた注意書きやポスターなども誰かが一生懸命考えて作っている。企画の第一歩は、考えるクセをつけること。例えば今日のテーマは「赤」と…