ARGOの「プラトレ」

通る企画書を作るために。プランニングのトレーニング

情報は獲りに行くもの

大学生になって東京に出た時、新聞勧誘を断りきれなくて読売新聞を1ヶ月だけ購読したことがある。広島にいた時は地元紙である中国新聞朝日新聞を読んでいた。熱烈なカープファンであると同時にアンチ巨人だった私には、巨人の記事しか載っていない(実際は他球団の記事も載っているが、カープのことなどほとんど書いていないに等しい)読売新聞など手にすることすらなく、1ヶ月の間、ほとんど新聞を読まなかった。

大学に入るまでは新聞を読むことが習慣になっていて、新聞を読まない生活など予想さえ出来なかった。世の中から切り離された仙人のような暮らしになるのではないかと思っていたのだが、新聞など読まなくても全く日常生活には支障がない。インターネットが生まれる前の時代でも、テレビと電車の中吊り広告を見ておけば、それだけでみんなの話題に十分ついていけた。

新聞を読まなくても不都合は感じない。

巨人の親会社である読売新聞が自室にあるという悪夢(笑)の1ヶ月が過ぎて、朝日新聞に切り替えた(その頃の朝日新聞はまともだった)。カープの記事は少なかったが、馴染みのある活字に触れてホッとしたことを覚えている。

本当に必要な生活情報は別にして、流行とか話題性といった情報は、自ら積極的に獲りにいかないとスルーしてしまうことが多い。聖職や芸術家など仕事に関係ない人はそれでも良いかもしれないが、ビジネスをするからには、ある程度の情報は必要だ。特に第一線で活躍したいと思っている人なら、情報の重要性は十分に理解していると思う。NISA、電源のベストミックス、アサヒグループHD、ドローン...日経新聞をちょっと見るだけで、普段は使わないような色んな言葉が載っている。

すべてを知っておく必要はないが、せめて取引先との打ち合わせで必要になりそうな専門用語、トレンドくらいは調べておくのが常識だろう。専門用語やカタカナ言葉を連発するのは逆に軽く見られることもあるが、どの程度まで知っているかで仕事への取組姿勢を判断されることもある。

読売新聞の件もあって放っておけば情報は入ってこないということを痛感していたので、東京から広島に帰ることになった時、3つのことを自分に課した。

日経新聞を定期講読する。②日経トレンディとDIMEを必ず買う。③ヒットチャートをチェックする。

広島に帰って四半世紀が過ぎるが、今のところ、まだ守っている。新聞もテレビ雑誌も本も、全く見なくても十分に生きていける。だからこそしっかり意識しておかないと、情報はスルリと逃げていく。情報感度は、その人の“意識ひとつ”で高くも低くもなるのだ。