ARGOの「プラトレ」

通る企画書を作るために。プランニングのトレーニング

のんき思考

自己啓発書を一冊でも読んだ人なら、プラス思考や積極的に考えることがいかに重要か知っていると思う。マイナス思考からは何も生まれない。前向きに考えてこそ夢に近づくことが出来る。ただプラス思考にも落とし穴がある。無理矢理プラスに考えようにすればするほど、ホントに大丈夫かなと言うマイナスの気持ちが湧いてくることがあるのだ。

そんなときに『のんき思考』が役に立つ。

のんきに考えることと何もしないことは全く違う。ここで言うのんき思考というのは、「人事を尽くして天命を待つ」という意味合いが強い。自分に出来ることは精一杯やり抜いた上で、考えてもどうしようもないことは運を天に任せて「のんき」に待つ。そういう考え方だ。

のんきに構えていると、不思議なことにマイナスの思いは湧いてこない。海や川で溺れたとき、がむしゃら泳ぐよりも、カラダの力を抜いてぽっかり浮かんでいた方が助かる確率は高くなる。今のような混迷の時代だからこそ、目標を定めてゴールに向かって一直線に進む積極思考よりも、とりあえず今の自分に出来ることに集中して、結果は天に任せる『のんき思考』が重要になってくるのではないだろうか。

のんき思考を身に付けることは意外と簡単だ。毎日「できる、のんきに、ありがとう」という言葉を心の中で唱えるだけで良い。ボクはこの3つの言葉の頭文字を取って、『幸せのDNA』と呼んでいるが、この言葉を常に唱えるクセを付けることで気持ちがどんどん楽になって行く。歩くときは歩調に会わせて「できる、のんきに、ありが、とう」と4拍子で唱える。眠るときも心の中で3つの言葉を唱えながら眠りにつく。電車やバスに乗ったときも心の中で唱えて行く。

最初のうちはかなり意識しないとなかなか唱えることは難しいし、心の中で唱えるだけなのに何故か照れくさい。だけど1週間頑張ってクセ付けに成功すると、何も考えないでも3つの言葉が出てくるようになる。たったそれだけのことで、焦ったり慌てたりする気持ちが薄くなって行くから不思議だ。

出世したりお金持ちになったりすることが夢や目標である時代は終わった。自分の経験からも、地位やお金は仕事の後からついてくるものだということもわかってきた。若いときの苦労はお金を払ってでも買え、と言う言葉の意味も理解できるようになった。そうすると、無理をして夢や目標を立てるよりも、今の自分に出来ることを精一杯やることの方が大事だと思うようになってきた。

プラス思考や積極的思考よりも格段に取り入れやすいし、マイナスの考えが浮かんで来るという副作用もない。一度やってみる価値はあると思うのだが、どうだろうか?