ARGOの「プラトレ」

通る企画書を作るために。プランニングのトレーニング

ステップ1 「決める」

自分を変える第1のステップ 『決める』


プランナーとしてモノを見たり考えたりするクセをつけるためには、ある程度の訓練が必要になる。永年の習慣を変える訳だから、禁煙やダイエットに似た覚悟が必要だ。そこで、習慣を変えるには『決める・始める・続ける』という3つのステップを紹介したい。この手法は、実際に自分がダイエットや禁煙するために開発したもので、体重の方はリバウンドしたものの半年で30kg減量したし、禁煙は8年以上続いている。

『決める・始める・続ける』~この中で、一見、簡単そうに見えながら、実は最も難しいものが「決める」という最初のステップだ。私もこれまで、何度も何度も禁煙にはチャレンジしてきたが、その都度失敗した。今にして思えば、禁煙失敗の原因は“意志の弱さ”ではなく、“決意の違い”だった。

決意。要するに「やるか・やらないかを決めること」だ。「決めるのを先延ばしにする」という選択肢もあるが、いつからやろうとか、いつまで続くかという小難しい話は後に回して、「決める」という一瞬の選択に純化してみれば良い。

禁煙ばかり例にあげて申し訳ないのが、いつから禁煙しようとか、どうせ続くわけがない、といった先の話は、とりあえず横に置いて考えてみる。今、あなたが禁煙したいのか・したくないのか。それだけに意識を集中する。

 

「そりゃあ、やめられるものならやめたいよ」という人が多いと思うが、本当にあなた自身が煙草をやめたいと思うのなら、その場で「やめる」と決めて欲しい。このステップでは、いつからやめるとか、続くとか続かないとか、一切考える必要はない。ただし一度決めたら、再度自分に「もう決めたんだ」と言い聞かせて、「決めた」ことを「決意」と呼べるまで強化する。

もう決めたのだ。この段階にはもう二度と戻らない!
そのことを決意し、覚悟することがポイントになる。


お金持ちになる、社長になる、事業を始める、といった決意も、禁煙するかしないかという決意も、今日のお昼ご飯に何を食べようかという決意も、「決める」という点ではまったく同じ行為だ。金持ちになれたらいいよなぁというのは、希望であって決意ではない。「お昼にウナギでも食べたいなぁ」ではなく「今日はウナギにしよう」と決めることが大切だ。

大事なことを決められない理由は、「なかなか始めることができない」「続けられるとは思えない」という《始める時期》《継続の問題》の2点に絞られる。だからこそ、始める時期と、その後続くかどうかといった継続の問題を切り離して「決める」ということに純化する必要がある。

第1ステップである「決める」で必要なポイントは、
 ①決意する、ということを始める時期や継続の問題と切り離して考える
 ②決めたことを、具体的な「行動」に落とし込む
 ③一度決めたことは、たとえ続かなくても見直さない・あきらめない
〜この3つだ。

もし、やるかやらないか迷ったときは、とりあえず「やる」ことに決めた方がいい。やらないで後悔するより、やって後悔する方が絶対に幸せな人生を送ることができるからだ。また、AかBか迷ったときは、十分に時間をかけて迷えばいい。それくらい迷うということは、結局どちらを選んでも「あっちにしておけばよかった」と後悔することになる。その時に「あれだけ迷ったのだから仕方ない」と自分自身を納得させるために悩むのだ。

結果的には、どちらを選んでもそんなに差が出ることはない。少しでも後悔の念を軽くするための「小さなテクニック」だと思って、しっかりと悩んで欲しい。