ARGOの「プラトレ」

通る企画書を作るために。プランニングのトレーニング

確信犯

今が旬の女優、広瀬すずが出演している明星のカップ焼きそば「一平ちゃん」のテレビCMが差し代わった。マヨネーズを絞り出して「全部出たと?」と博多弁で叫ぶのだが、見方によっては下ネタになる。壇蜜ならOKかもしれないが、未成年の高校生(未確認)の彼女に言わせるのはマズいんじゃないか、と思っていたら、早速コメントが差し代わっていた。

多分クレームが入ったのだろうが、差し替えの速さを見ると、当初から代案を用意していたような気がする。制作サイドは、メインターゲットである男子高校生が「誤解する」ことを狙って作った。もしクレームが来たら差し替えれば良い。多分、そんな感じだったのではないだろうか。

ギリギリのところを狙って作るCMはあっても良い。

壇れいが出ている金麦のCMも、スカートが風でまくれて太ももがチラリと見えるものがあった。そのチラリズムに気を良くしたのか、次のシリーズでは意味もなく転ばせて慌てて足を隠すというのが作られた。最初のCMはドキッとしたが、わざと転ばせるCMは「あざとさ」の方が先に来て好きになれなかった。

ギリギリのところを狙うCMも良いとは思うが、時には危険球退場になることもある。デッドボールを恐れていてはクリエイティブなものは作れないというCMディレクターも多いし、むしろそんな大胆なクリエイターを歓迎する気風もある。ただ、個人的には広瀬すずにやらせるCMではないような気もするのだが、マネージャーやプロダクションは危険球になるかもしれないことを想定した上でOKを出したのだろうか?

これからの逸材である未成年の彼女にそこまで冒険させる必要があったのか。制作サイドより、プロダクションの育成法に少し驚いている。