ARGOの「プラトレ」

通る企画書を作るために。プランニングのトレーニング

タレントパワー

広瀬すずが出演している目薬「マイティア」のコマーシャル。

単純に、彼女がコマーシャルソングをアカペラで歌っているだけのCMなのだが、その歌い声がなんとも言えず可愛くて思わず聞き入ってしまう。

♩ソフトでもハードでも、コンタクトレンズをいれたまま〜。

決して上手いわけではない。あえて力を抜いて歌っているのかもしれないが、声のイメージが彼女のイメージそのままなのだ。

タレントパワーに頼ったCMは結構あるが、あそこまでシンプルに作り上げたものは少ないのではないかと思う。よくあるパターンだと、演技させたりシチュエーションに凝ってみたり、ディレクターやプランナーが何か余計なことをしたがるものだ。よほどコンセプトを理解しているか彼女の魅力をわかっているか、どちらかなのだろう。クライアントもよくぞ口を挟まずOKを出してくれた(拍手)。

絵コンテや企画書であのCMを通すのは、クライアントと広告代理店、そして制作プロダクションの全員が、広瀬すずの魅力を理解しているからだろう。もしかすると、実際に広瀬すずに歌わせた音源をプレに持ち込んだのかもしれない。それにしても、あまりにシンプル過ぎて驚いてしまった。これほどタレントパワーに頼りきった提案は、とてもローカルでは考えられない。

かなり思い切ったCMだが、彼女は、その期待に応えるだけの逸材だと、私も思っている。